シリーズ 保護者から見た新制度⑤

シリーズ 【保護者から見た新制度】の5回目は、新制度における保護者の「選択」についてです。

 新制度において、認定こども園への移行促進や小規模保育事業ができたため、保護者の選択肢が増えたといわれます。

でも、これって本当のことでしょうか?

まず、幼稚園ですが、幼稚園については、保護者は自分が希望する幼稚園を選択し、申し込みます。これは、新制度の前と後で変わっていません。保護者は、自由に選択ができる状況です。

その一方で、保育所や小規模保育事業等については、待機児童の解消が進まない中、市町村による利用調整があるので、保護者が希望する施設名を記入しても、実際にその園に入れるかどうかはわかりません。

市町村によっては、第1希望の園ではなく、第5希望になったとか、第10希望の園になったという保護者もいるでしょう。どこでもいいから入りたいとしても、待機児童が多い地域では入ることさえできません。

このような状況ですが、将来的にはどうなるのでしょうか。

保育施設では、3歳未満の子どもについては、多くの職員を配置する必要があるので、単に施設を増やす(受け皿を増やす)といっても保育士不足もあり難しいかもしれません。

3歳以上の子どもの場合は、幼稚園においても「預かり保育」を行う園が増えており、選択肢が広がっています。
保護者から見ると、この選択ができるということはいいことなのですが、将来を見据えると本当にいいことなのかという考え方があります。

次回は、この点についてお伝えします。

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めばえ⾏政書⼠事務所代表 ⽟⽥静⾹

めばえ⾏政書⼠事務所代表 ⽟⽥静⾹
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