シリーズ 新制度と待機児童解消⑥再掲
今回は、新制度の目玉である「認定こども園」についてです。
認定こども園とは、保育所にいく保育が必要な子どもと幼稚園に行く子どもの双方が利用できる施設です。国としては、幼稚園が認定こども園になることで、保育が必要な子どもを受け入れ、待機児童の解消につなげようと考えていました。
しかし、これがうまく進んでいないのです。なぜでしょうか?
それは、国の制度設計に問題があったのではないかと思います。小学校に行く前の子どもの施設に幼稚園と保育所があるというのは、世界的にみると少数派です。幼稚園と保育所の区別がないほうが一般的で、日本において「幼保一元化」というのは以前からの課題でした。これを一気に進めようとしたのが、実は「子ども・子育て支援新制度」だったのです。
しかし、この新制度は、補助の仕組みなども含め、幼稚園の保育所化を促すものでした。そして、幼稚園をむりやり保育所の制度と同じ仕組みに組み込もうとしたため、誰も理解できない複雑なものになってしまいました。これが、幼稚園から認定こども園にならない(移行が進まない)理由の1つだと思います。
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